人生100年時代といわれる中で、65歳以上の高齢者の方々に「元気なうちはずっと働きたい」というニーズが広がっています。
実際に高齢者や高齢者になる前の方々へのアンケート調査でも、6割以上の日本人が『65歳を超えても働いている、もしくは働きたい』と回答しています。
ちなみに高齢者が働きたい理由は1位が『社会とのつながりを持ちたい』で、2位、3位と『生活資金のため』『趣味や娯楽の資金のため』といったお金にまつわる理由が続きます。
こういった『働きたい』という志向の高齢者が介護業界で活躍する事例がいま全国で増えてきています。
厚生労働省も『アクティブシニア』や『元気高齢者』というワードを使い、介護業界での高齢者の就労を積極的に推奨しています。
介護業界での高齢者の活躍事例としては以下のケースがあげられます。
・食事の準備や配膳で活躍
・施設の清掃で活躍
・利用者の送迎で活躍
・利用者向けのレクリエーションで活躍
・利用者の見守りで活躍
・訪問介護の現場で活躍
上記のケースをみていると、いずれのケースでも『就労時間』が一つの重要な要素であることが分かります。
なぜなら高齢者の方々は、その方の心身や生活環境、健康状態にもよりますが、1日4〜5時間ぐらいの勤務時間が適正だといわれているためです。
介護施設の中で正規職員のシフトとシフトの間の隙間時間や軽微な作業を切り出すことができると、高齢者が活躍できる業務をつくることができるでしょう。
そういった業務の分解による業務効率化は、既存職員の業務負荷軽減による離職防止や本来の介護業務に集中できることにもつながります。
また、高齢者の採用は事業所が採用活動を行う際に若者とは違った採用活動が必要になるため、注意が必要です。
たとえば、若者向けには効果が見込みづらいといわれている求人広告のポスティングも地域によっては高齢者に効果的だといわれています。
ハローワークやシルバー人材センター、ボランティアセンターの活用なども積極的に行う必要があるでしょう。
今後も人材不足が続くといわれている介護業界では高齢者の活用は人材不足解消の一つの有用な手段となることは間違いないといえるでしょう。
2025年には少子高齢化により、日本人の3人に1人が高齢者になるためです。
介護事業者の経営者、人事担当者の皆様は自施設における高齢者の採用についてぜひ一度検討をいただければと思います。
【介護施設での元気高齢者の活躍事例の取材記事は➡】https://www.sankei.com/article/20230106-UIFIHU6A35LWRADWXPXYP5MDWM/