福祉業界では介護施設、障害者施設で「訪問美容」のサービスを導入している事業者が多く存在します。
介護スタッフは散髪行為を法律上は行えないことにくわえて、利用者の家族や親族で散髪を行えない場合、利用者や利用者の家族が散髪サービスを施設へ希望するケースが多いためです。
訪問美容サービスは利用者や利用者の家族にとっては非常に喜ばれるサービスの一つなのです。
有名な訪問美容のサービスですと、日本介護システム社の「髪人(かみびと)」というサービスがありますが、まだ訪問美容を導入していないという事業者は「自身の施設がある地域名×訪問美容というキーワード」で一度WEB検索してみるといいでしょう。
地域や地元の美容院がビジネス機会の拡大を求めて福祉施設向けの訪問美容サービスを始めるケースが多く、自事業所で利用可能なサービスについては比較的容易に見つけることができるでしょう。
そういった時代背景をうけて、最近ではデイサービスやショートステイなどの居宅系サービスでも訪問美容を活用する福祉事業者も増えてきています。
ただ、訪問美容サービスの導入後にこれらをしっかり施設の魅力としてPRしている事業所は多くはありません。
入居者や利用者の獲得という観点で「理美容サービスがある事業所」であることは、入居者・利用者やその家族にとってはサービス利用の後押しになるため、これは非常にもったいない話です。
また、採用活動についてもこれは同様です。
「理美容サービスがある事業所」 であることをPRすることで美容に興味関心が高い学生へのアプローチができるようになるでしょう。
訪問美容のPRについては学生が福祉業界、介護業界を目指す一つのきっかけになる可能性を秘めています。
自身が理容師・美容師でなかったとしても、何かしらの理美容サービスに関わりたいという学生は多くいます。
このように職場の魅力の訴求方法の切り口を変えることで業界への参画ハードルを下げる取り組みはまだまだこれからの取り組みではありますが、福祉業界・介護業界にとってはチャレンジする価値は十分にある取り組みといえるでしょう。
ぜひ福祉業界・介護業界の人事担当者は訪問美容サービスや理美容サービスをしっかり施設・法人の魅力の一つとしてPRできているかをいま一度確認するようにしましょう。
サービスの拡大だけではなく、採用活動の一環としても見ることができる施策であるため、理美容サービスの導入可否も含めて検討する価値は十分にあるといえるでしょう。