トラベルヘルパーという働き方がいま福祉業界・介護業界で注目を集めています。
トラベルヘルパーとは、日常の移動や旅行が困難な高齢者や障害者をサポートする介護者のことをいいます。
日本では、日本トラベルヘルパー協会という業界団体があり、介護旅行の普及を目指して様々なセミナーや講演活動、研修の実施、資格取得の推奨などを行っています。
このトラベルヘルパーがなぜ今注目を集めているのでしょうか。
それは、トラベルヘルパーという働き方が移動や旅行に興味関心が高い若い方が福祉業界・介護業界へ就業するきっかけとなるケースが全国で出てきているためです。
トラベルヘルパーは、就職をする際にいきなり福祉業界・介護業界への就業を考えていない若年層へ、「旅行やお出かけ」といった新しい切り口で、福祉業界・介護業界のことを知る機会を創出できる可能性がある働き方なのです。
最近では、利用者に向けた自事業所のサービスの一つとして、介護旅行や移動サポートを打ち出す事業所も増えてきています。
利用者本人や利用者の家族からは利用者に喜んでみらえる保険外サービスとして使われることが多いそうです。
そして、この介護旅行や移動サービスを提供するために活躍するのがトラベルヘルパーです。
自事業所の職員にトラベルヘルパーの研修を受けさせることもサービス提供のための一つの手段ですし、トラベルヘルパーができる人材の雇用やトラベルヘルパーを派遣してくれる会社に依頼するという手段もあるでしょう。
いまはコロナ禍でなかなか旅行や移動が積極的には推奨されない社会ではありますが、だからこそ旅行や移動へのニーズや興味関心が高まっている状態だともいえるでしょう。
コロナがある程度収まったタイミングで利用者や利用者の家族が一気に旅行や移動に関するサービスを希望する可能性もあるでしょう。
福祉事業者・介護事業者の人事担当者の皆様は今のうちのトラベルヘルパーの活用についての検討をスタートしておけるといいでしょう。
また、福祉業界・介護業界の就業人口を増やすための取り組みとして、今後ますますトラベルヘルパーは注目を高めていくといわれています。
採用活動の一環という側面でもこのトラベルヘルパーという働き方について業界の人事担当者はぜひ一度検討してみてください。