最近、保育業界では人材の確保、及び定着のために業務のDX化に関するニュースがよくとり上げられています。
トライトグループの最新の調査によると、今では保育事業所の約4割が業務のDX化に取り組んでおり、そのうちの約50%が実際に「業務が改善された」と回答しています。
〚保育業界のDXについての調査〛https://tryt-group.co.jp/archives/1902/
こういった業界の流れもあり、業務のDX化に興味のある保育事業所も多いのではないでしょうか。
ただ、いざDX化に取り組もうと思っても何から取り組めばいいかが分からないという人事担当者も多いという話をよく聞きます。
そういった人事担当者の方々へDX(ICT)関連の情報収集のお勧めの方法について説明をさせていただきます。
本来DX化は業務の中における課題が明らかになっている方が取り組みとしては早く推進できます。
なぜなら、「この業務の〇〇が課題で、そのために〇〇を解決したいから、〇〇に関わるDXツールを導入する」というように自然とどういったDXツールについて調べればいいかが分かるためです。
実は上記の視点は非常に重要で、業務をDX化する際はたいていコストがかかるのですが、その際に上記視点をもっていると「DX推進のために月額〇〇円かかっているが、その結果〇〇の業務が〇〇となり、〇〇の効果があった。もしくは人的リソースの削減ができた」などと取り組み実施後に費用対効果の話ができるようになります。
一方で、自分の事業所の職員が業務過多によって疲弊しているが、何から手を付ければいいかが分からないというケースもあるでしょう。
そういった場合には下記のいずれかの手段を試してみるといいでしょう。
① 自事業者の職員複数名に何の業務に困っているか、何の業務に時間がかかっているか、負荷が多いかをヒアリングする
② 人事担当者自らが一度保育現場の仕事を一日体験してみる
③ 保育業界のDXに関するツールや事例の情報を収集してみる
人事担当者の方々はまずは上記の①と②から試してみるといいでしょう。
DX化のヒントは意外と現場のちょっとしたところから見つかるものです。
現場の「負(課題)」を解決するために導入されるDXツールはきっと業務効率化に寄与するだけでなく、現場の職員からも喜ばれることでしょう。
ただ、①と②を試してみてもまだDX化についてのアイディアが出てこない場合には業界の中でトレンドになっているツールや事例についての情報収集から始めてみてもいいでしょう。
情報収集については下記の手段をお勧めします。
■ 保育業界に特化した業界紙(パステルIT新聞など)を定期購入する
■ 保育業界の人材関連会社の営業に他事業所の事例をヒアリングする
■ DXツールを取り扱う代理店にヒアリングする
■ 保育業界の業界イベントに参加する
など
特に業界イベントへの参加についてはお勧めの手段となります。
一度に多くの保育業界向けDXツールを見ることができるためです。
有名なイベントとしては下記があげられます。
□保育博
□保育園・幼稚園ICT化EXPO
□教育総合展(EDIX)
など
保育業界の人事担当者の皆様はぜひ一度参加してみてください。
また、保育業務のDX化はツールを導入した後も重要です。
業務やオペレーションを変えることについて、現場職員からの反発もあることでしょう。
人事担当者としてDXツールがしっかりと現場に浸透するまでのサポート活動も必要となります。
現場業務のDX化が進むと業務が効率化され、働きやすい環境が徐々に整備されていきます。
そして、働きやすい環境は採用活動においてPRすることが可能ですので、自事業所の人材確保にもつながります。