保育士が介護福祉士の資格取得を行うことで、福祉業界の中で様々な働き方ができるようにしている福祉事業者が話題になっています。
少子高齢化が進む中で子どもの数が減り、地域によっては今後なくなってしまう保育施設も出てくるといわれています。
そのような中で保育士が介護福祉士の資格を取得できると、保育士が職場を変えて同じ福祉業界の中で働き続けることが可能となります。
同じ法人の中で保育事業所と介護事業所の両方を運営している場合、こういった制度の導入を検討してみてもいいかもしれません。
保育士による介護福祉士の資格取得を事業所として推奨するメリットは以下の事項だといえるでしょう。
① 同じ法人の中で1人の人材が様々な職場での就業を検討できる
② 事業所に所属する保育士が退職意向を示した場合、違う働き方やポジションを打診することで退職を引き止める交渉ができる
③ 1人の人材が違う職種・職場で働くことは働き方のマンネリ防止となり、定着促進施策にもなる
④ 保育士のセカンドキャリアを法人として用意できる
⑤ 違う業態で働いてきた人材が法人内での職種転換で新しく働く場合、転職者以外の選択肢で人材がその職場に新しい風や風土を持ち込んでくれる
一方で、福祉業界は働く人材の職種に対する愛着が強い業界だといわれているため、1人の人材に他の資格取得を推奨するのには伝え方や意思確認も含めて注意が必要だといえるでしょう。
ただ、もし制度としてうまく機能した場合には法人としてのメリットも大きいということができます。
福祉業界で保育事業所と介護事業所を運営する法人の人事担当者はぜひ保育士が介護福祉士の資格取得を行える人事制度についての検討をいただければと思います。
【保育士に介護福祉士の資格取得支援を行っている事業所の取材記事は➡】https://www.fukushishimbun.co.jp/topics/28540