和歌山県の”社会福祉法人一麦の会”では、障害者に書道やダンス、音楽、アート、農業などの生涯学習の場を提供しています。
いま日本では社会人が大人になってからも学び続けることができる”生涯学習の場”づくりが話題となっています。
ただ、障害者向けの生涯学習の場というのは世の中ではあまり多くありません。
社会福祉法人一麦の会では、障害者のやりたいことや夢をヒアリングし、それを実現するための生涯学習の場を提供しています。
障害者も学校卒業後に学び続け、自身が学びで得た技術を他の職場などで披露することで社会参加の機会にもなっているそうです。
このように障害者が更に地域社会の中で活躍することは、障害者者本人にとっても生きがいを見つけることができ、障害分野以外の人たちにとっても障害分野について知るいいきっかけとなるでしょう。
また、こういった取り組みはSDGs(持続可能な開発目標)においても、”目標4「質の高い教育をみんなに」”に該当するため、SDGsや社会的意義のある取り組みとしても業界内外から注目を集めています。
福祉事業者においては、障害者の学校在籍時のケアについては手厚い支援を実施していても、学校卒業後についてまではフォローできていないという事業所も多いのではないでしょうか。
もちろん通常のサービスとは異なる事業展開となるため、オリジナルでサービス開発をする必要があるかもしれませんが、地域社会において障害者が活躍し続ける仕組みをつくることは、中長期的には自事業所の人材確保やサービス利用者の確保といったことにつながっていくものと思われます。
ぜひ障害分野の人事担当者の皆様は、障害者の生涯学習の場づくりについても検討をいただければと思います。
【社会福祉法人一麦の会の取り組みの取材記事は➡】https://www.sankei.com/article/20220916-IS74N3B65RL4TBCPZY2YIIWHIM/