自宅から離れた高齢者施設で働く障害者の方の講演会が三重県で実施されました。
講演を行った障害者の方は幼い頃より手や足に重度の障害があり、一人で出歩くことはできませんが、現在は自宅から離れた三重県内の高齢者施設で働いているそうです。
この高齢者施設で働く障害者の方は、テレビ電話で施設の利用者とのコミュニケーションを取るのが仕事だそうです。
この取り組みは福祉業界の中で注目をされていますが、その理由は障害がある方が同じ福祉業界内の施設で就業をしているという点にあります。
福祉業界では知られた事実ですが、介護業界は働き手が足りず人材不足が続いている業界です。
そのような人材不足の介護業界と、就業先を必要としている障害業界をマッチングすることができた本事例はまさに業界同士がwin-winとなる取り組みだといえます。
高齢者施設では、利用者とのレクリエーションやコミュニケーションを障害者の方にお任せできると、実務担当者はその分の時間を他の業務にあてることができるでしょう。
障害者の方は、無理をせずに自宅からでも働くことができる就業先を見つけることで、働きがいや収入を得ることができます。
介護業界の人事担当者の方はぜひ一度自施設の業務を分解してみて、障害者の方にお任せできる業務がないかを洗い出してみていただければと思います。
それは人材確保という立て付けだけではなく、業務効率化を通じた自施設の従業員の定着という効果も期待できる取り組みになることでしょう。
また、障害業界の就労支援に関わるスタッフの皆様はぜひこういった取り組みできないかということについて、近隣の高齢者向け施設に提案をいただければ、業界の課題解決の可能性を秘めたこの取り組みが福祉分野の中でより広がりをみせていくかもしれません。
【障害者の高齢者施設の就労に関する講演記事は➡】https://www3.nhk.or.jp/lnews/tsu/20221001/3070008985.html