福祉業界の中で『福祉留学』という取り組みが注目を集めています。
これは日本人の学生や福祉関係者が数日間、自分が住んでいる地域と離れた場所にある施設で福祉の仕事を体験するという取り組みです。
福祉業界では、学生や福祉業界関係者はややもすると、自身の家の近所の事業所で勤務をしがちです。
たまたま学生や福祉関係者の家の近くの事業所が自身にとって合っている事業所であれば問題ないのですが、そうでない場合には離職してしまい、そのまま業界には戻ってこないケースが業界内では散見されます。
そうならないようにするために『福祉留学』ではあえて、学生や福祉関係者が普段住むエリアとは離れたエリアでの就業体験を行うことで、視野を広げ、本当の意味で自身と合う事業所とのマッチングができるようになっています。
これは福祉業界の人事担当者にとっても応用できる考え方です。
福祉業界では事業所の近くの人材にどうリーチするかを考えるのが採用活動におけるセオリーですが、そうなると同じエリア内の事業所で人材の奪い合いになってしまいます。
そこで、自事業所とは離れたエリアの人材をターゲットとした採用活動を行うことで、他事業所との差別化を行うという採用手法もあります。
具体的には大都市圏で事業所を展開する事業者が地方の学生へ「上京して働きませんか」といった訴求をするようなイメージです。
これは大都市圏の学生へ地方の事業者が「地方で働きませんか」といった逆のパターンでも通用する考え方です。
福祉業界の人事担当者の皆様は『福祉留学』の取り組みを参考にしながら、ぜひ自事業所から離れたエリアの学生や福祉関係者をターゲットとした採用についても検討をいただければと思います。
【『福祉留学』に関する取材記事は➡】https://nordot.app/954910591308644352?c=174761113988793844