〚障害トピックス〛見守り機器の活用
最近、福祉施設(介護施設・障害者施設)での利用者への拘束についてのニュースがよく取り上げられています。
転倒リスクや他エリアへの移動リスクがある利用者については何かしらの定期的な状況確認作業が必要になるでしょう。
ただ、施設の人員配置の問題で施設としては一利用者に一職員を配置するわけにもいかず、状況確認の手間を省くために法的に問題のある拘束という手段を選択してしまう施設が出てしまうそうです。
この状況確認作業のために施設の居室内への監視カメラの導入については人権的な問題から導入を避ける福祉事業者がほとんどですが、現在プライバシー保護が確保された様々なICTツールが開発されており、そういった「安心・安全な見守り機器」を活用する事業者が増えてきています。
この見守り機器については主に5種類あるといわれています。
①音声検知タイプ
②動体検知(人感センサー)タイプ
③温度検知タイプ
④アラーム入力タイプ
⑤生活家電・インフラ見守りセンサータイプ
ナースコールとは違い、利用者起点ではなく、あくまで利用者を見守ることに特化しているため、職員の負荷が少なく状況確認ができることが特徴となります。
上記5種類のうちのどういったタイプが自施設に適しているかは施設形態や利用者の介護度・障害等級に大きく影響されるため、一概にどれがいいとはいえません。
まずは5種類の特徴を把握したうえで、自施設にはどういった機器が合っているかの検討をスタートできるといいでしょう。
情報収集については下記の手段をお勧めします。
■ 福祉業界(介護・障害)に特化した業界紙を定期購入する
■ 業界の人材関連会社の営業に他事業所の事例をヒアリングする
■ ICTツールを取り扱う代理店にヒアリングする
■ 業界イベントに参加する
など
特に業界イベントへの参加についてはお勧めの手段となります。
一度に多くの福祉業界向けICTツールを見ることができるためです。
有名なイベントとしては下記があげられます。
□CareTEX
□Care Show Japan
□医療と介護の総合展
□介護テクノロジー展
□住まい×介護×医療展
□国際福祉機器展
など
福祉業界の人事担当者の皆様はぜひ一度参加してみてください。
利用者の状況確認については「人の目と手で全て解決」しようとするのではなく、ICTツールを駆使していかに業務を効率化できるかということを意識できるといいでしょう。
福祉業界(介護・障害)の事件や事故のニュースが減りますと、それだけ業界のイメージアップにもつながります。
また、職員の負荷が少ない働きやすい職場環境をつくることは、採用活動でもPRすることができるため、人材確保の側面でも有効だといえます。