〚障害トピックス〛福祉×SDGsという打ち出し方
最近、福祉業界ではSDGs(持続可能な未来に向けて2030年までに実現を目指す17の目標のこと)に関する取り組みを対外的にPRする事業所が増えてきています。
実際にペット×福祉のサービスを展開するペット共生型障害者グループホーム「わおん/にゃおん」は下記の観点でSDGsとの関連性を打ち出しています。
① ペットの殺処分問題
➡最近では減ってきたとはいえ、日本では毎年犬・猫が数万頭単位で殺処分をされています。
保護犬、保護猫を飼うという発想がようやく社会に根付いてきたものの、殺処分0になるまではなかなか追いついていないというのが現状です。
福祉施設で保護犬、保護猫を飼うことでこういった社会課題の解決に貢献することが可能となります。
② 日本の空き家問題
➡日本では現在空き家が800万戸以上あります。
また、この空き家の数は増え続けており、2033年には約2,000万戸になるともいわれています。
グループホームをつくる際は、基本的には空き家の一般住宅を改築活用するため、日本の空き家問題の解決にも貢献することが可能となります。
上記の打ち出し方を行うことで、「わおん/にゃおん」の取り組みは「福祉×SDGs」の成功事例の一つとして、いま注目を集めています。
また、「わおん/にゃおん」は「福祉×ペット」という特徴を打ち出すことで、SDGsという見せ方以外に下記の相乗効果もあると想定されます。
① サービスの差別化という観点
➡グループホームなどの福祉施設を利用する方の中には一定数、動物を飼いたいというニーズがあります。
また、アニマルセラピーを施設のサービスの特徴として打ち出すことで、他事業所との差別化を図ることが可能となります。
② 人材確保という観点
➡利用者と同じく、働く人材の仲にも一定数、動物と働きたいというニーズが存在します。
ペットと一緒に働けるという求人の打ち出し方は、採用活動でもポジティブな方向性に働くことでしょう。
このように、福祉×福祉を打ち出すことは多数のメリットがあると思われます。
自事業所の特徴として「SDGs」「動物」を活用した取り組みができないかについて、人事担当者の皆様も一度検討してみてもいいでしょう。
【ペット共生型障害者グループホーム「わおん/にゃおん」の記事は➡】https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/310784